こんにちは!
今回は、海の世界を語るうえで一度は耳にする「死滅回遊魚(しめつかいゆうぎょ)」という言葉について、アクアリウム好きの方にも分かりやすくご紹介します。
ちょっとドキッとする名前ですが、知ってみるととても興味深い生き物たちなんですよ。
■ 死滅回遊魚とは?
死滅回遊魚とは、黒潮などの暖かい海流に乗って、本来の生息域ではない地域まで流れ着いた熱帯・亜熱帯の魚のことを指します。
夏〜秋にかけては元気いっぱいに過ごしますが、冬になると海水温が下がり、多くの個体が越冬できずに命を落としてしまいます。
このことから「死滅回遊魚」という名前が付けられました。
ですが近年では、少し印象を柔らかくするために
「季節回遊魚」
という呼び方も使われるようになっています。
■ 代表的な死滅回遊魚
皆さんも知っている、こんな魚たちもその一部です。


- ナンヨウハギ(ドリーで有名!)
- カクレクマノミ
- スズメダイの仲間
- チョウチョウウオの仲間
- ベラ類など
普段は南の温かい海で暮らしていますが、黒潮に乗って日本各地へ一時的にやってくるんですね。
■ 温暖化で「越冬する個体」が増えている
最近は海水温の上昇により、一部の地域では越冬に成功する死滅回遊魚が増えていることも報告されています。
これは自然環境の変化を象徴する現象でもあり、アクアリウム業界や海洋研究でも注目されているポイントです。
■ 実は…水槽でも見られることがあります!
実は、こうした死滅回遊魚の中には、私たちが管理している水槽や、水槽レンタルで設置している海水水槽でも登場する種類がいるんです!
特にスズメダイの幼魚やチョウチョウウオの幼魚などは、色鮮やかでお客様にも人気があります。
「この魚も死滅回遊魚なの?」と驚かれることも多いですよ。
水槽メンテナンスの現場でも、こうした魚たちの季節ごとの変化を感じることがあり、とても興味深い存在です。
気になった方は、ぜひじっくり水槽をのぞいてみてくださいね!